TEAM |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
|
TOTAL |
関東一(東東京) |
0 |
1 |
0 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
|
3 |
平 安(京 都) |
0 |
0 |
1 |
0 |
1 |
2 |
0 |
1 |
× |
|
5 |
16年ぶりに夏の甲子園に登場の平安高校。かたや関東一高はこの大会までの数年間で甲子園強豪高の名をとどろかせ、この大会も優勝候補も関東一高。圧倒的に関東一高有利だった下馬評は覆した結果には驚かされましたが、この試合は3度走者を刺した松岡の肩と、その松岡が逆転本塁打と、松岡一人が一際存在感を示した試合でした。 |
制作 NHK、実況:杉林 昇、解説:藤田 正樹。 |
平安の先発は2年生左腕:西村。関東一は山崎。西村はオーソドックスな左腕。イメージ的には北陽:嘉勢(オリックス)に似ています。山崎は全身躍動感に溢れ、スライダーの切れが素晴らしい投手です。 1回の表:関東一は先頭の竹山が三ゴロ。二番:横田は死球で、3番:山崎がカウント2−2から外角低めのストレートにちょこんとバットを合わせると打球はライト前に。一塁ランナー横田が好走塁で1死1,3塁。ここで高校通算33本の本塁打を放っている関東一高:4番山本。ここは西村が踏ん張り、カウント2−3から外角低めにカーブを決め、山本が三振。この時に一走:山崎が盗塁死し、三振ゲッツー。関東一高、大きなチャンスを逃しました。この1回のチャンスに関東一高が点を入れていたら、展開は変わっていたと思います。しかし、この三振ゲッツー時の一走:山崎が盗塁はセーフでしたね。審判の立ち位置が悪かった... 1回裏、平安の攻撃は1番:手塚が三ゴロ、2番:岩崎は右飛。3番:松岡は高めのストレーとに手を出すも、三ゴロ。簡単に三者凡退。
2回裏、先頭は4番の山中から。カウント0−3となったが山崎が踏ん張り三振。5番:伊達は内角高めのボール球を避けるように打ち、一邪飛。身体の向きとは反対方に打球が飛びました。6番:山本も初球を叩き、二ゴロ。この打球は関東一:二塁手の横田が二遊間の深い位置で好プレイで、左打者の山本の足も及びませんでした。
3回裏、平安は7番:笠井から。山崎の2球目真ん中高めをバットを上からかぶせて振り抜いた打球は風にも助けられ、レフトラッキーゾーンに飛び込む同点ホームラン。足技の平安、長打の関東一の攻撃パターンが逆になってしまいました。続く、8番:西村も続けとばかりに内角直球を痛烈にセンター前に運び無死1塁。押せ押せの平安でしたが9番:友廣の犠牲バントはピッチャー:山崎の正面に飛び、1−6−4(ファーストカバー)のダブルプレー。続く、1番:手塚が内角低めをレフト前に転がしてのヒットが生まれただけに惜しいバント失敗でした。結局この回は2番:岩崎が遊ゴロに討ち取られチェンジ。
4回裏、3番:松岡からの好打順。しかし、ここは関東一:山崎がうま〜く相手を交わす投球で、松岡を三ゴロ(このプレイはサード:前田が素晴らしい横っ飛びで好穂)、4番:山中を泳がせセカンドフライ。5番:伊達を遊ゴロで三者凡退に仕留めた。 5回裏、6番:山本から。初球の内角高めをコンパクトに強振すると、打球はライト前に低いライナー、ライト:長久保がダイビングも取れず2塁打。続く、7番:笠井は一塁前にバント。一塁手:栗田が完全にタッチプレイを忘れた様なプレイで3塁へ送球。タッチが出来ずに野選となり、無死1,3塁のチャンス。ここで西村は強烈なセカンドゴロも併殺。その間に1点が返り2−3と平安が追い上げた。
6回裏、前の回から守備に入った1番:矢田から。カウント2−2から三遊間に転がし、自慢の足で一塁セーフ。関東一:ショート山本もナイスプレイでした。続く2番;岩崎は確実にランナーを送る捕手への犠打。ここで、3番:松岡。一打同点の場面で松岡は3球目の真ん中に入ってくるカーブを振り抜くと打球はあっという間に左中間ラッキーゾンに入る逆転ホームラン。試合は4−3となり、場内は一気に平安ムードに変わりました。 7回裏、山本から。山本は痛烈に一、二塁間を破るヒット。しかし、後続の笠井は三振。西村は痛烈なあたりもまたしても野手の正面。5−4−3でこの日二個目の併殺でチェンジ。 この淡泊というか、初球攻撃は場内が平安ムードの為か、関東一が焦ってしまった感がありました。特に関東一には集中力を後半、感じられなかったです。 8回裏、9番:友廣から。関東一:山崎は集中力が切れたか、ストレートの四球。ボールにキレも威力も見られなくなってしまいました。この山崎に対し、平安は1番:矢田が確実に3塁前へ犠牲バント。2番:岩崎は初球の低め直球を痛烈に流すと、打球は一塁手の横をあっという間に抜け、ライト線の2塁打となるタイムリー。5−3とし、ここで山崎をマウンドから引きずり下ろした。交代した関東一の岡本投手はアンダーハンドから威力のあるボールを放り、3番:松岡、4番:山中をそれぞれ、一塁とライトのファールフライに討ち取り、力を見せた。 試合終了後は大歓声だった球場が、校歌斉唱時には静寂に変わったのがまた、印象的でしたね。16年振りの校歌を皆、耳を澄ませて聞こうとしたんでしょうね。 2002.2/7 |